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■ SCSI-2

SCSI-2とは

SCSIとは、Small Computer System Interfaceの略で、種々の周辺機器とコンピューターをつなぐインターフェースです。当初は名前の示す通り、比較的小規模のコンピューター用に想定されていましたが、最近では様々な機種において利用されています。もともとシュガート社(Shugart)が、コンピューターにハードディスクを接続するインターフェースに採用したSASI(Shugart Associates Standard Interface)を参考にして、ANSIが、SCSI-1を承認しました。SCSI-1は、5MByte/秒の転送速度で、(ホストアダプタを含めて)最大8台の機器を接続できます。その後、SCSI-1の信頼性とデータ転送速度を強化したものが、SCSI-2です。
SCSI-2には、Fast SCSIとFast Wide SCSIが存在します。
Fast SCSIは、SCSI-1に比べて最大同期転送クロックを倍にすることによって、最大10MByte/秒の転送速度を実現しています。Fast Wide SCSIは、さらにデータ転送幅を従来の倍の16bitにすることによって、最大20MByte/秒の転送速度を実現し、(ホストアダプタを含めて)最大16台の機器が接続可能になりました。このデータ転送幅が16bitのSCSIをWide SCSIとよび、これに対する形で従来の8bitのものをNarrow SCSIといいます。現在ではさらに高速化したWide Ultra SCSI、Ultra2 SCSI等のSCSI-3が登場し、さらにSCSI-4の標準化作業もすでに始まっています。
  データ転送幅 同期転送クロック 最大転送速度
SCSI-1 8 bit 5 MHz 5 MB/s
SCSI-2 Fast SCSI 8 bit 10 MHz 10 MB/s
Fash Wide SCSI 16 bit 10 MHz 20 MB/s
SCSI-3 Ultra SCSI 8 bit 20 MHz 20 MB/s
Wide Ultra SCSI 16 bit 20 MHz 40 MB/s
Ultra2 SCSI 16 bit 40 MHz 80 MB/s
Ultra1 60 SCSI 16 bit 80 MHz 160 MB/s

SCSIの接続方法は、ホストアダプタ(インターフェースカード等)からケーブルを介して数珠つなぎに機器と機器をつないでいきます。この方式をデイジーチェーンと呼びます。スター型やリング型には接続できません。それぞれの機器には、重複しないSCSI IDを割り当てます。すべての機器をつないだら、一番外側に位置する機器の両端に、ターミネータ(終端抵抗)を取り付けます。これは伝達された信号が、両端で反射して信号が劣化するのを防ぐためです。この一連のSCSIの接続をバスといいます。

データの伝送方式には、シングルエンド(不平衡)/ディファレンシャル(平衡、差動)、非同期転送モード/同期転送モード、パラレル/シリアル等のそれぞれの方式があります。下に順に説明していきます。シングルエンド方式の時、SCSI-2でのケーブル長は最大3mとなります。一方、ディファレンシャル方式は、ノイズに強い性質を持つため、ケーブル長は最大25mです。変換器等を使用しない場合、SCSI-2では、両方式の機器を混在する事は出来ません。
非同期転送モードは、逐時、送信要求と応答をやりとりしながら、データを送ります。一方、同期転送モードは最初にタイミングを合わせて、あとはまとめてデータを転送するので、非同期転送モードより高速の通信が可能です。一般にほとんどのSCSI機器は同期転送モードに対応しています。
パラレルSCSIは、SCSI-2まではこの方式で、単にSCSIと呼ばれていました。SCSI-3において登場したシリアルSCSIは、高速化が容易なため、100MByte/秒の転送速度をもつものもあらわれました。一方、パラレルSCSIにおいても、ダブルエッジクロッキング等の技術の導入により、Ultra160 SCSIでは、160MByte/秒の転送速度を実現しています。

コネクタは、一般にNarraow SCSIには50ピンのものを、Wide SCSIには68ピンのものを使用します。また、68ピンのものに電源コネクタを含めたSCA(Single Connector Attachment)という80ピンのものも存在します。SCSIは発展していく上で、互換性を重視したため、同タイプインターフェースを使用した場合、上位互換的に接続が可能となっていますが、各社独自の拡張が存在するため接続できないもの存在します。特に古いSCSI機器においては注意が必要です。