PRODUCT / 商品情報
LTE-CAT4無線モジュールRC7630
組込み評価ボード

EB-RC7630

概要
詳細
スペック
オプション
ダウンロード

■NTTドコモ、KDDIのLTE回線で使用可能

電波法の技適に適合したSierra wireless社のRC7630を搭載。Sierra Wireless社WEBサイトからNTTドコモとKDDIの相互接続性試験に合格した各回線用ファームウェアを無償でダウンロードできるので、NTTドコモ、KDDIおよび両社回線MVNOのLTE用SIMを用意するだけで、LTEネットワークに接続してすぐにテストが始められます。

: ダウンロードには Sierra Wireless 社のユーザー登録が必要です。

■UARTまたはUSBからのATコマンドにより簡単に制御

パソコンやRaspberry Pi、マイコンなどのデバイスからUARTまたはUSBで接続し、ATコマンドを送信することで携帯通信回線を経由したTCP接続やSMS(ショートメッセージメール)送信などが簡単に行えます。RC7630で利用できる主要なATコマンドの使用方法が実行例と共に取扱説明書に記載されているので、理解を早め開発期間を短縮できます。

■無線モジュール動作確認用ソフトを公開

パソコンからRC7630のATコマンドによる制御手順を簡単に確認できるソフトEB-test3をホームページからダウンロードできます。

<EB-test3 画面例>

■GPSやQZSSなどに対応したGNSS機能を搭載

GNSS測位(GPS、GLONASS、QZSS)機能によって組み込み対象機器の位置の特定や追跡にも対応可能。位置情報の利用が必要な現場機器や車両の保守や遠隔監視、自動検針、見守りサービス、自動販売機在庫管理、コインパーキング管理、治水管理、家畜の追跡、農業監視など多くの用途に利用できます。

: GNSS測位データを利用する時は、Sierra Wireless社のRC7630用USBドライバが対応するWindows10パソコンまたはRaspberry Pi等のリナックス機からのUSB接続が必要です。

基板裏面のSJ1パターンを半田等で短絡すれば、アクティブGPSアンテナが利用できます

<左:パッシブGPSアンテナ時(出荷時) 右:アクティブGPSアンテナ時>


■3~5.5Vdc入力対応の高効率昇降圧スイッチング電源回路搭載

多くの機器で使用されている3.3Vや5Vの電源から給電可能。もちろん、USBバスパワー動作も可能です。

ブロック図

■GPIO、ADCなど多くの端子を取り出し可能

239ピンLGAパッケージのRC7630の多くの端子がコネクタやテストポイントに接続されています。

■各部の説明


 

LED 発光ダイオード
LED 点灯 消灯
LED1 赤 RC7630 正常起動時 起動前、PSM※1
LED2 緑 給電中 (SJ2 接続時) 給電なし、電源回路故障※2
※1: パワーセーブモード
※2: SJ2パターンをカットした時も点灯しません

 

SJ1、SJ2 短絡用パターン
SJ 未接続時 接続時
SJ1
GPSアンテナ選択
パッシブGPS アンテナ
(初期状態)
アクティブGPS アンテナ
SJ2
電源LED要否選択
電源LED 未使用
1mA消費電流を削減
電源LED 点灯可能
(初期状態)

 

JP1 UART信号レベル選択ジャンパ
ショートピン UART信号レベル
1 - 2 側 3.3V系信号
2 - 3 側 給電電源系信号

 

CN1 UART/電源制御コネクタ用パターン
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 TX 入力 外部機器のTXD出力線と接続※1
2 RX 出力 外部機器のRXD入力線と接続※1
3 RTS 入力 外部機器のRTS出力線と接続※1
4 CTS 出力 外部機器のCTS入力線と接続※1
5 GND 入力 信号グランド
6 VIN 入力 電源入力 3~5.5Vdcを給電します※2
7 PW-OFF 入力 回路電源OFF制御(H=電源オフ)※3
8 PW-CNT 入力 PWR_ON_N端子制御入力(H=端子L)※3
通常はLまたはOPENにします
※1: I/Oは本機から見た方向です。RTS、CTSを利用したフロー制御が初期状態から有効になっています。
※2: CN1またはCN2のいずれかから給電してください。同時に給電すると、外部電源が故障する原因になります。
※3: 未接続(OPEN)でも給電するだけで起動します。省電力のため電源制御が必要な時は外部機器の出力ポートに接続して制御してください。

ICが破損しますので、-0.5V~6.5Vの範囲を超える電圧を絶対に印加しないでください。

 

CN2 電源入力コネクタ用パターン
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 VIN 入力 電源入力 3~5.5Vdcを給電します※1
2 GND - 信号グランド
※1: CN1またはCN2のいずれかから給電してください。同時に給電すると、外部電源が故障する原因になります。

 

CN3 TYPE-C USBコネクタ

Windows 10のパソコンやRaspberry Piから仮想COMポートやネットワークアダプタとして利用できます。

[ 電源入力コネクタとしての利用について ]
市販の5V のモバイルバッテリーやその充電器が使用できます。

パソコンのUSB2.0ポートでは給電能力が不足しますので、USB3.0以上のUSBポートを使用してください。

 

CN4、CN5 LTEアンテナ用U.FLコネクタ

同梱またはオプションのLTE用アンテナを接続します。他のアンテナを使用する時はRC7630との組み合わせで技適取得済みのアンテナをSierra Wireless社に確認の上、選定してください。

 

CN6 パッシブGPSアンテナ用U.FLコネクタ

GNSS 機能利用時は、別売りパッシブGPSアンテナを接続します。
SJ1を短絡すれば、アクティブGPSアンテナが利用できます

SJ1をハンダ等で短絡した時は、パッシブGPSアンテナは絶対に接続しないでください。電源がショートして故障する原因になります。

 

CN7 RC7630モジュールVGPIO、GPIO、ADC 端子
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 VGPIO 出力 RC7630の45ピン(VGPIO)と接続※1
2 ADC0 入力 RC7630の25ピン(ADC0)と接続
3 ADC1 入力 RC7630の24ピン(ADC1)と接続
4 GND - グランド
5 GPIO2 入出力 RC7630の10ピン(GPIO2)と接続
6 GPIO6 入出力 RC7630の46ピン(GPIO6)と接続
7 GPIO33 入出力 RC7630の105ピン(GPIO33)と接続
: 外部センサー回路などの電源として利用できます。但し、最大供給可能電流30mAを超えないようにしてください。

CN7の信号は、RC7630の端子からダイレクトに接続されていますので、静電気等の過電圧が印加されないように十分に注意してください。

 

CN8 マイクロSIMカード用コネクタ (プッシュ-プッシュ型)

NTTドコモ、KDDI、または両回線のMVNOのLTE 用マイクロSIMカードを別途購入いただき、メーカー指定の方法で利用開始の手続きをしてください。なお、内蔵eSIM(embedded SIM)によるReady-To-Connectソリューションを利用する時は、SIMカードは不要です。Ready-To-Connectソリューションおよび接続可能回線などについてはSierra wireless社にご確認ください。

SIMカード利用開始手続きに関するお問合せは弊社ではお答えできませんのでご了承ください。



■製品組込みを考慮した高信頼性、長寿命設計

環境に配慮したRoHS対応、タンタル・電解コンデンサレスの長寿命設計、人が触れやすいコネクタやアンテナ端子にESD保護素子を搭載等、評価後に、そのまま製品に組み込んで使用できる基板モジュールです。

<ケース組込みイメージ>

: (株)タカチ電気工業製、WP型IP67防水ボックス(WP-9-13-4)にネジ止めできま す。アンテナ取付穴やケーブル用穴はケースの穴開け加工が必要です。

別途アンテナを調達済みのお客様やボードのみ大量採用をご希望の方に、組み込み評価ボードのみの型番 EB-RC7630-BNをご用意しております。

<CN1に並行する穴を利用して、2.54mmピッチの端子台を実装可能>