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2021年6月24日
LPWA向けLTE-M回線に対応したHL7800-M組込み評価ボードを開発
商品概要
LTE携帯電話回線を利用して省電力で広域をカバーできるLTE-M無線規格を迅速に評価でき、評価後そのまま機器に組み込めるような小型の組込みボードが求められていました。
このたび、(株)ラインアイは、シエラワイヤレス(Sierra Wireless)社のCat-M1(LTE-M)規格対応モジュールHL7800-Mを搭載した小型組込みボード「EB-SL78M1」を開発致しました。
本ボードに搭載されたHL7800-MはNTTドコモやKDDIの相互接続性試験に適合しており、LTE-M対応のSIMを用意するだけで付属のアンテナを接続してすぐにテストが始められます。
組込み対象の外部マスター機器からのATコマンドによって制御できるだけでなく、本ボード内蔵のCPUにアプリケーションに応じたファームウェアを書き込むことでスタンドアロン制御も可能です。
eDRX/PSM省電力機能および本ボード全体の電源オンオフ機能によって超低消費電力が必要なシステムに適用でき、GNSS測位(GPS、GLONASS)機能によって対象機器の位置の特定や追跡にも対応できるため、現場機器や車両の保守や遠隔監視、自動検針、見守りサービス、自動販売機在庫管理、コインパーキング管理、治水管理、家畜の追跡、農業監視など多くの応用に利用できます。
eDRX:無線基地局サーバからのデータ受信を数秒から最大43分に1回に制限し、その期間をスリープすることで消費電力を削減する方式。
PSM:Power Saving Modeの略で、一定時間無線モジュールを電源オフと同等の超低消費電力状態にして消費電力を削減する方式。その期間も無線基地局との接続は維持される。
特徴
- 国内キャリアの相互接続性試験に合格済みのHL7800-M搭載
- NTTドコモやKDDIなどのLTE-Mプランを利用するシステムを迅速に評価可能
- ジャンパ切り替えにより外部マスター制御と内蔵マイコンによる単独制御を選択可能
- 内蔵マイコンのサンプルファームウェアのソースコードを公開
- PCからATコマンドによる制御を簡単に確認できる評価用ソフトEB-TEST2を用意
- 信号レベルを供給電源電圧に応じて可変できるUARTインターフェース
- 2.3V~5.5VDC電源入力対応の高効率昇降圧スイッチング電源回路
- 電池駆動システムに最適な低消費電流回路
- 組込みやすい小型基板、Vカットで分離すればさらに小型化が可能
主な仕様
LTE-Mモジュール※1 | HL7800-M |
---|---|
移動通信の規格 | Cat-M1(LTE-M) |
無線速度 | 下り300Kbps 上り375Kbps |
内蔵プロトコル | TCP、UDP、FTP、HTTP |
アンテナ端子 | U.FLコネクタ |
適合SIM※2 | NTTドコモ、KDDIのLPWAプラン用SIM サイズ:microSIM |
GNSS機能※3 | GPS/GLONASS U.FLコネクタ |
UARTインターフェース | TXD、RXD、RTS、CTS JP2[1-2]の時に有効 |
UART信号レベル | 3.3V系または外部電源電圧 |
UART通信速度 | 1200, 2400, 4800, 9600, 19200, 38400, 57600, 115200 (初期値), 230400, 460800,921600 |
USB2.0インターフェース | Type-Cコネクタ USB2.0※4 |
制御マイコン | LPC11U35FHI JP2[1-2]パワーダウンモード、JP2[2-3]デモ動作 |
電源 | 2.3~5.5Vdc CN1またはCN2、またはCN3(USBバスパワー)給電 |
消費電流※5 | 動作時:平均100mA(最大650mA)/ 5V入力時 休止モード時:150μA max. / 5V入力時 シャットダウン時:15μA max. / 5V入力 JP1:1-2側の時 |
動作温度 / 保存温度 | -25~70℃ / -25~80℃ |
動作湿度 / 保存湿度 | 20~90%RH / 20~90%RH (結露なきこと) |
基板寸法 | 56(W)×48(D)×12(H)mm※6 |
付属品 | LTEアンテナ、ピンヘッダ、クイックスタートガイド、回路図 |
出荷開始
2021年7月
お問い合わせ先
本社、営業部 TEL:075-693-0161 FAX:075-693-0163 E-Mail: こちら