PRODUCT / 商品情報
LTE-M無線モジュールHL7800-M
組込み評価ボード

EB-SL78M1

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■ 省電力IoTシステムを迅速に評価可能

国内外の携帯通信キャリアの相互接続性試験に合格済みのSierra Wireless 社のHL7800-M搭載。UARTあるいはUSB経由でATコマンドを送ることでLTE-M網経由のデータ通信を行えるので、NTTドコモやKDDIなどのLTE-MプランのSIMを用意するだけでeDRXやPSMによる省電力IoTシステムを迅速に試作、評価することができます。

<ブロック図>

<Raspberry Pi4 (Linux)との接続テストイメージ>

■ 外部マスター制御と内蔵マイコンによる単独制御に対応

ジャンパ切り替えにより外部マスター制御と内蔵マイコンによるスタンドアロン単独制御を選択可能。外部マスターからのUART信号レベルは3.3V固定または供給電源電圧に応じて可変させるかを選択できます。

■ デモ用のファームウェアを搭載

LTE-Mの省電力モード(eDRX)とSMS(ショートメッセージサービス)によるIO制御のデモ動作を行うサンプルファームウェアが、出荷時には内蔵マイコンに書き込まれています。サンプルファームウェアはMCUXpresso IDEの開発環境で作成されています。
ユーザー登録いただくと、このサンプルファームウェアのソースコードをご提供可能です。ユーザー登録の「ご意見、ご要望」欄に「サンプルプログラムEBdemo1希望」と記入してください。プロジェクト一式をMCUXpresso IDEでインポートしてご利用いただけます。

SMSの送受信には、NTTドコモのLPWAプランのSMS対応SIMが必要です。SMSパケット料が発生します。

■ ATコマンドの評価用ソフトEB-TEST2を用意

ATコマンドによるHL7800-Mの制御をPCから簡単に確認できる評価用ソフトEB-TEST2を用意。TCP接続やSMS送受信、GNSS測位開始などを簡単に試すことができます。

テスト項目を選択し、必要なパラメータを設定して実行できます。

<コマンド選択画面>

<パラメータ設定画面>

<初期化実行画面>

■ 2.3V~5.5Vdc電源対応の低消費電流設計

2.3V~5.5Vdc入力対応の高効率昇降圧スイッチング電源IC採用により、3.3Vや5V出力のACアダプタ給電やUSBバスパワー動作だけでなく、アルカリ乾電池2本やニッケル水素電池2本、リチウムイオン電池1本による電池駆動が可能です。シャットダウン信号を利用すれば、本ボード全体の消費電流を20μA以下に削減できます。

<電池駆動、防水樹脂ケース組込みイメージ>

: (株)タカチ電気工業製、WP型IP67防水ボックス(WP-9-13-4)にネジ止めできます。

■ 省スペースで組込める小型基板

小型基板のため、評価後、そのまま組込めます。Vカットで基板を分離すれば、さらに小型のケースに省スペースで収納できます。

<基盤外形図>

■各部の説明

LED 発光ダイオード
LED1 HL7800-M 起動中LED 赤 正常起動時点灯、休止モード時は消灯
LED2 (パワーLED 緑) SJ5ショート後、電源ON時点灯
LED3 内蔵マイコンの動作確認用 マイコンPIO0_1=Hの時に点灯

 

JP1 信号レベル選択ジャンパ
ショートピン 信号レベル
1 - 2 側 3.3V 系信号
2 - 3 側 給電電源系信号

 

JP2 外部マスター/内蔵CPU 選択ジャンパ
ショートピン UART信号レベル
1 - 2 側 外部マスター機器から制御
2 - 3 側 内蔵CPUによるデモ制御
電源オン前に選択してください。絶対にショートピンを抜かないでください。

 

ショートジャンパSJ パターン
SJ 出荷時 状態の意味
SJ1 未接続 CN1の7 ピンはモジュールUART _ RIから切断
SJ2 接続 CN1の7 ピンはモジュールGPIO2 の状態
SJ3 未接続 CN5のアンテナへの給電を切断
SJ4 接続 LED 1 電源に接続 モジュール起動動作時点灯
SJ5 未接続 LED 2 電源から切断 点灯しない

 

 

コネクタ、端子

 

CN1 外部マスター用UARTインターフェース 2.54mmピッチ 9-Φ1.0
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 TX 入力 外部マスター機器のTXD出力と接続※1
2 RX 出力 外部マスター機器のRXD入力と接続※1
3 RTS 入力 外部マスター機器のRTS出力と接続※1
4 CTS 出力 外部マスター機器のCTS入力と接続※1
5 GND - 信号グランド
6 VIN 入力 電源入力 2.3~5.5Vdcを給電します※2
7 PW_OFF 入力 電源ON/OFF制御入力※3
8 WAKE_H 入力 HL7800-M のWAKE_UP信号への入力※4
9 H_WUP 出力 HL7800-M のGPIO2 の状態を出力※5

 

CN2 電源入力コネクタ用パターン 2.5mmピッチ 2-Φ1.0
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 VIN 入力 電源入力 2.3~5.5Vdcを給電します※2
2 GND - 信号グランド
※1: I/Oは本機から見た方向です。RTS,CTSを利用したフロー制御を行う時は、先にATコマンドでフロー制御を許可する必要があります。
※2: CN1の6ピンとCN2の1ピンは本機内で接続されています。必ず、いずれか片側から給電してください。同時に給電すると外部電源の故障の原因になります。 CN1またはCN2のいずれかから3W 以上の外部電源やAC アダプタから給電してください。1セルのリチウムイオン電池(3~4.3V)を接続するときは過放電保護付きのものを使用してください。
※3: 未接続(OPEN)またはLの時、本基板の電源がオンになります。
※4: 外部マスター機器の出力ポートと接続してHL7800-Mを休止モードから復帰させる信号として利用できます。
※5: ATコマンドで事前に設定しておくことでSMS受信時やTCP接続時に信号を変化されることができます。

 

CN3 TYPE-C USBコネクタ

HL7800-M のUSB ポートと接続し、AT コマンドの送受信ができます。また、バスパワー給電のために市販のモバイルバッテリーが使用できます。

 

CN4 LTEメインアンテナ用U.FLコネクタ

製品同梱のLTEアンテナを接続します。技適を取得済みですので、すぐに評価テストを始められます。

 

CN5 パッシブGPS アンテナ用U.FL コネクタ

GNSS機能を利用する時は、別売りのパッシブGPSアンテナを接続します。

<パッシブGPSアンテナ EB-SL-FXP611>

SJ3を接続すれば、アクティブGPSアンテナも利用できます。

<アクティブGPSアンテナ EB-SL-AA170>

<左:パッシブGPSアンテナ時(出荷時) 右:アクティブGPSアンテナ時>

 

CN6 内蔵マイコンのデバックSWJ コネクタ
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 SWDIO 入力 LPC11U35FH の25 ピンと接続
2 SWCLK 出力 LPC11U35FH の19 ピンと接続
3 M_RST 入力 LPC11U35FH の2 ピン(RESET_N) と接続
4 GND - 信号グラウンド

市販のデバック用プローブLPC-Link2 を接続して内蔵マイコンのデバックやファームウェアの書き込みが出来ます。

NXP 社のマイコンの開発知識が必要です。マイコン開発に関するサポートは行っておりませんのでご了承ください。

 

CN7 内蔵マイコンのIO端子コネクタ
Pin 名称 I/O 機能・説明
1 VCC33 出力3.3V 電源出力(最大80mA)※1
2 PIO0_4 入出力 LPC11U35FHの10ピン(SCL) と接続※1
3 PIO0_5 入出力 LPC11U35FHの11ピン(SDA) と接続※1
4 GND - 信号グラウンド※1
5 PIO0_6 入出力 LPC11U35FHの15ピンと接続
6 PIO0_11 入出力 LPC11U35FHの21ピン(AD0) と接続
7 PIO0_12 入出力 LPC11U35FHの22ピン(AD1) と接続
8 PIO0_13 入出力 LPC11U35FHの23ピン(AD2) と接続
1~4 ピンを利用して、I2C接続のBME680温湿度・気圧・ガスセンサモジュール 基板と接続することができます。I2Cのプルアップ抵抗はありません。センサーモジュール側で4.7K~5.6KΩでプルアップしてください。
BME680 温湿度・気圧・ガスセンサモジュール
秋月電子通商(株) 型番[AE-BME680]、
(株) ストロベリー・リナックス 型番[12680]

BME680センサーモジュールを制御するためのファームウェアはお客様が用意し て内蔵マイコンに書き込む必要があります。ファームウェア開発方法などに関するお問い合わせにはお答えできませんのでご了承ください。独自ファームウェア の開発サポート(有償)につきましては、弊社営業部までお問い合わせください。

 

CN8 マイクロSIMカード用コネクタ(プッシュ-プッシュ型)

NTTドコモおよびKDDIのLPWA用プランのマイクロSIMカードが利用できます。別途ご購入いただき、SIM カードメーカー指定の方法で利用開始の手続きをしてから使用してください。

 

テストポイント

LTE-MモジュールのGPIO端子やアナログ入力端子(ADC0、ADC1)などが基板のテストポイントに接続されているので、テストポイントから配線を引き出すことで各端子の機能評価も可能です。

表示 基板面 接続先の端子名 備考
TP1 GND シグナルグランド
TP1N GND シグナルグランド
TP2 3.7V 電源電圧  
TP2N 3.7V 電源電圧  
TP3 1.8V 電源電圧  
TP4 GPIO1 1.8V 系信号レベル
TP5 RESET_IN_N 内部バイアス
TP6 UART1_DTR 1.8V 系信号レベル
TP7 BAT_RTC 1.8–4.35 V
TP8 ADC1 1.8V 系信号レベル
TP9 ADC0 1.8V 系信号レベル
TP10 CN3 VBUS  
TP11 GPIO7 1.8V 系信号レベル
TP12 GPIO8 / VBATT_PA_EN 1.8V 系信号レベル
TP13 GPIO6 1.8V 系信号レベル
TP14 URAT0_RX 1.8V 系信号レベル
TP15 UART0_TX 1.8V 系信号レベル
TP16 UART0_CTS 1.8V 系信号レベル
TP17 UART0_RTS 1.8V 系信号レベル
TP18 FAST_STDN_N / GPIO4 1.8V 系信号レベル
TP19 GPIO5 1.8V 系信号レベル
TP20 3.7V 電源電圧
: 各端子の仕様詳細は、Sierra wireless社のHPにある「41113770 HL780x Product Technical Specification r4」を参照の上、定格の範囲内の電圧でご使用してください。
: テストポイントの端子は、ATコマンド(+KGPIOCFG、+KGPIO、+KADCなど)でテスト できます。
: テストポイントにはサージ保護回路がついていませんので、静電気には十分にご注意ください。