TERM / 通信基本用語

■ CXPI

CXPI (Clock Extension Peripheral Interface)とは

サイドミラー・ドアロックなどのボディ制御では、ローコストで実現可能なLIN(Local Interconnect Network)が多く採用されてきました。しかし、LINはシングルマスターによるスケジュールに基づく通信であるために、応答性に課題がありました。スイッチを押すとすぐに動作する必要のある部分ではLINの採用は困難な場合もあり、操作系(スイッチ)と照明(点灯・消灯)などは直接配線することが多いようでした。 そこでそれらの課題を解決するために国内(自動車技術会)で開発されたプロトコルがCXPI(Clock Extension Peripheral Interface)です。日本の自動車関係メーカーが中心になって、JASO D 015-1などのCXPI規格定義が進められISO規格化が進められています。

CXPIの特長
● 2線バス方式の通信ライン
通信線は信号線とGNDのは2線バスで行われます。

● 通信速度は最大20kbps
上限はLIN同様20kbpsとなっています。下限は入手可能なトランシーバICのスペックから9600bps以上で使用されることが多いようです。

● リアルタイム性の高い伝送方式
スレーブノードはマスターノードからのポーリングメッセージを待つだけでなく、イベント発生時にスレーブノードからも通信を始めることができるようにしてシステムのリアルタイム性を向上させました。

● 1回の通信で最大256バイトを転送可能
LINは通信レスポンスのデータ長は最大8バイトでした。CXPIは8バイトから256バイトに拡張されたため、より多くの情報を伝達できるようになりました。

● 通信の信頼性を向上
データの変調方式には PWM が採用され、各ノードのトランシーバーはビットごとに同期をあわせることが可能となっています。 通信フレームはPIDフィールドとそれに対するレスポンスフィールドで構成され、エラーチェックにはCRC方式(X16+X12+X5+1)が採用されました。このように、信頼性を高めながら、ローコスト、省配線を可能にするのがCXPIといわれています。

トランシーバICについて
現在、CXPIのトランシーバICは、ローム(株)の BD41000AFJ や Cypress Semiconductor社の S6BT112A があります。

計測できる機種:LE-8200AOP-SB87FDLE-8200OP-SB87FDLE-3500XROP-SB7XCLE-2500XROP-SB7XC