2012年10月17日
LE-8200用のModbus対応の新ファームウェア(Version 1.11)のご案内
(株)ラインアイは、フィールドバス系の通信規格Modbusのサポートや、BERT(ビットエラーレイトテスト) 時の RTS/CTSフロー制御対応などの改良を行なったプロトコルアナライザー LE-8200用の新ファームウェア(V1.11)を 10月17日より LINEEYEのホームページで公開致します。
旧ファームウェアのLE-8200をご利用のお客様は、是非この機会に新ファームウェア(V1.11)へバージョンアップして、新機能をご利用くださいますようお願い致します。
記
バージョンアップの概要
- Modbusプロトコルに対応。
従来からModbusの通信データを16進数で観測することはできましたが、フレームチェックコードの合否判定ができず、通信速度が高速になると通信フレームの切れ目を正確に分離できませんでした。新ファームウェアは、高速なModbus通信の場合でもフレームの切れ目となる3.5キャラクタ分のアイドルタイム(サイレントインターバル)を正確に検出して通信フレームを分離して測定できるようになりました。
[Modbus設定画面]
Modbus-ASCII, Modbus-RTU のデータ形式に対応しており、データ形式に応じて自動的にLRC / CRCのフレームチェックが行なわれるので、エラー判定表示やエラートリガーが利用できます。 [Modbus 16進表示画面例]
[Modbus 翻訳表示画面例]
16進表示だけでなく、アドレスやファンクションの翻訳表示も可能です。
[Modbus観測時の利用イメージ]
RS-485回線上を流れるModbus通信データを分岐してアナライザーに接続して観測します。
- MODBUS 選択時のシミュレーション機能について
マニュアルモード、プログラムモードで以下の改良を行いました。- テーブルエディタで BCC/FCS を付加する操作では MODBUS 仕様に従ってCRC/LRC を付加。
- プログラムシミュレーションの SEND CHR 命令など、自動的にCRC/LRC を付加する命令では MODBUS 仕様に従ってCRC/LRC を付加。
- MODBUS 仕様に合わない固定データ(FOX、MSG1 など)は送信しない。
- RTU モード時、フレーム送信前に 3.5 キャラクター分以上の遅延時間を自動的に追加。
- MODBUS 選択時のシミュレーション機能について
- BERT 時の RTS/CTSフロー制御をサポート
ビットエラーレイトテスト(BERT)機能において、DCEモード時にはRTSが、DTEモード時にはCTSがアクティブのときのみテストパターンを送信するモードを追加しました。
これにより、フロー制御が必要な無線通信ユニットなどに対するBERTが可能となりました。
- 測定データにアナライザー情報を追加
測定に使用したアナライザーの情報(機種、シリアル番号、ファームウェアバージョン)を測定データの付帯情報として追加しました。これにより、複数のアナライザーを利用して測定したデータファイルを分類整理しやくなりました。追加された情報は、印字やテキスト変換のヘッダ情報として付加されます。また、PCリンクソフトLE-PC800G(Ver1.04以降)の測定データのプロパティ表示機能を利用して確認することができます。< テキスト変換の例 >
*=[LE-8200]=====[2012-10-17 10:02:15]=* * Model : LE-8200 * * Version : 1.11 * * Extension : Standard * * Serial No.: ******** * * Start time: 2012-09-25 17:44:48 * * Stop time : 2012-09-25 17:46:12 * *-------------------------------------* * MONITOR DATA (MODBUS TRANSLATION) * * PROTOCOL: MODBUS * * SPEED : 19200 * * MODE : RTU PARITY : ODD * *=====================================* ------TM------SA------FUNC/SUBFUNC--------FC----------------DATA--------------- SD:000061499 3 Read holding registers G 006B0001 SD:000069455 3 Read holding registers G 020000 SD:000217404 2 Read holding registers G 006B0001 SD:000225317 2 Read holding registers G 020000 SD:000373416 3 Diag/Query data G 55AA SD:000381369 3 *Diagnostics G 01 SD:000997404 3 Read holding registers G 00B00002 SD:001005428 3 Read holding registers G 0400000000 SD:001153312 2 Read holding registers G 00B00002 SD:001161366 2 Read holding registers G 0400000000 SD:001309380 3 Read holding registers G 00AA0002 SD:001317254 3 Read holding registers G 0403F20000 SD:001465334 2 Read holding registers G 00AA0002 SD:001473117 2 Read holding registers G 0403F30000 SD:001621395 3 Read holding registers G 006B0001 SD:001629077 3 Read holding registers G 020000 SD:001777303 2 Read holding registers G 006B0001 SD:001784943 2 Read holding registers G 020000 SD:002557313 3 Read holding registers G 00B00002 SD:002565054 3 Read holding registers G 0400000000 SD:002713325 2 Read holding registers G 00B00002 SD:002721418 2 Read holding registers G 0400000000 SD:002869390 3 Read holding registers G 00AA0002 SD:002877381 3 Read holding registers G 0403F30000 SD:003025242 2 Read holding registers G 00AA0002
- その他の改良、不具合修正
- CF カードのアクセスタイミングを最適化。
- IrLAP のテキスト変換処理で項目タイトルの NS と NR が逆になっている不具合を修正。
- テーブルエディタで ASYNC/SYNC 時に ITB 文字を含むデータが正しくBCC 付加されない不具合を修正。
- X.25 パケット翻訳表示で P-Type が「DIAG」のときに PR に「7」と表示されてしまう不具合を修正。
- 連続したトリガー送信動作の送信開始タイミングに関するマイナーバグを修正。
- PROGRAMモードのプログラムエディタのマイナーバグを修正。
- リモートモニター処理のマイナーバグを修正。
バージョン履歴 (2012年12月25日、マイナーバグを修正したV1.12を公開しました。)
バージョンアップの方法
新ファームウェア一式はLINEEYEのホームページから無償でダウンロードできます。
また、ファームウェアのバージョンアップに必要なファームウェア転送・更新ソフトLE8FIRM もLINEEYEのホームページからダウンロードできます。詳しいバージョンアップ方法は、LE8FIRM のダウンロードフォルダにあるテキストファイルをご覧ください。
お問い合わせ先
本社、技術開発部 TEL:075-693-0161 FAX:075-693-0163以上