2007年10月15日
USB2.0経由でEthernetネットワークを評価できるLANパケットテスター「LE-580FX」を開発
(株)ラインアイは、10/100Base-TXネットワーク上の全二重データをUSBポートからモニターできるTAPモードと最高100Mbpsラインスピードのトラフィックを発生できるパケットジェネレータモード(以下PGモード)を装備した小型軽量で低価格のLANパケットテスター「LE-580FX」を開発、2007年11月より出荷開始いたします。商品の詳細についてはこちらをご覧ください。
[ 発売の背景と商品概要 ]
ネットワーク機器間の全二重パケットデータを解析する場合、LAN用TAPやミラーポート付きハブとパソコン(以下PC)ベースのネットワーク解析ソフトを組み合わせて利用する方法が一般的ですが、2つのLANポートがある特別なPCに複雑な設定が必要であり、手軽に解析することができませんでした。また、通信パケットをラインスピードで生成できるパケットジェネレータは非常に高価なため、高密度でデータが流れるネットワーク環境下で開発機器の挙動を調べるようなテストはあまり実施されていませんでした。ネットワーク対応が高い信頼性を要求される組込機器にも広がる中、設定や接続が簡単で一般的なPCと共に手軽に利用できる低価格のLAN解析ツールが求められていました。このたび、(株)ラインアイは、USB2.0ポートでPCと接続して使用できる10Base-T/100Base-TXネットワークLAN用の小型低価格の解析ツールを開発、LANパケットテスター LE-580FXとして発売することにいたしました。LE-580FXは、TAPモードとPGモードを持つFPGAベースの計測部と、計測部でキャプチャされたデータをPC上で解析表示するWindowsソフトで構成されています。
TAPモードでは、計測部の2つのポートにスルー接続されたLANケーブル内を流れる全二重データを分岐して取り込んでUSB2.0ポートから出力します。フィルタ機能による特定プロトコルや特定データの選別、及び高精度ハードタイマーによるタイムスタンプの付加なども可能です。また、キャプチャしたデータを “Ethereal”のような他のパケットデータ解析ソフトで詳細に翻訳表示することができます。
PGモードは、計測部のA/Bポートそれぞれから指定の転送レートでテストパケットを出力し、ネットワーク機器のパケット処理能力や高トラフィックなネットワーク環境下での機器の挙動を評価するモードです。テストパケットは計測部のFPGAで生成されるため、ホストPCの性能に左右されずに、最高100Mbpsラインスピードまで対応できます。パケット生成と受信パケットの計測はA/B各ポートで独立して動作するので、1台のLE-580FXで対向試験が行えます。テストデータは、パケットエディタで2〜7レイアまで自由に定義でき、CRCエラーやアライメントエラーなどを付加やキャプチャしたデータの利用も可能です。また、PGモードで動作するQoSテストは、VLANにも対応可能な8つのテストパケット列を出力して、パケットロスやレイテンシータイムなどの基本的なQoSを評価できます。
LE-580FXは、小型、軽量なノートPCのUSBポートに接続して簡単に利用できるので、可搬性が要求される現場でのネットワークテストや性能評価に最適な製品です。
[特 徴]
・TAPモード イーサネットの全二重パケットをUSB2.0経由でパソコンに高速取り込み 特定パケットの取得が可能なリアルタイムフィルタを搭載 1μ秒単位のタイムスタンプ記録・表示 キャプチャしたデータは著名なLANアナライザソフトで利用可能 |
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・PGモード 最大実効速度100Mbpsで1ポート当たり最大128フレームまで登録可能 フレーム長2Kバイトまでのロングフレームに対応 2〜7レイアまでの任意パケットやキャプチャデータを送信可能 CRCエラー、アライメントエラー、IPチェックサムエラーなどを付加可能 業界標準のネットワーク評価装置の測定値との高い互換性 |
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・共通 USBバスパワー動作のため外部電源不要 手のひらサイズで210gと軽量なため持ち運びにも便利 |
[主な仕様]
計測用ポート | イーサネット 10Base-T / 100Base-TX 2ポート (RJ-45) |
PC接続用ポート | USB2.0 Highスピード |
最高通信速度 | 100Mbps (100Base-TX時) |
LED | 電源表示、動作モード表示、 ポートAのLink/Tx、ポートAのRx/Err、ポートBのLink/Tx、ポートBのRx/Err |
時間測定 | 受信フレーム毎に前の受信フレームからの経過時間をタイムスタンプデータとして付加(1μ秒単位、最大57分) |
TAPモード | 全二重通信パケットデータの取り込み(最大500,000パケット)、特定パケットの取り込み(フィルタ機能)、取り込んだパケットの表示、指定ファイルへの自動保存、Etherealデータ形式への変換と自動保存、エクセル形式へのエクスポート 受信パケット数やエラー数やトラフィックなどのネットワーク評価用計数値をリアルタイム表示 |
PGモード | 最高パケット出力レート:100Mbps 出力レートの調整可能、1ポート当たり最大128フレームのデータを登録し一括送信可能、連続送信期間を指定可能、2〜7レイヤのフレームデータを登録可能、CRCエラーやアライメントエラーなどのエラーを付加可能、取り込んだデータを送信パケットとして利用可能 |
NICモード | ポートAまたはBの1ポートをNIC(Network Interface Card)として動作 |
QoSテスト | テストパケット送信:出力レート調整可能、評価パラメータを指定しVLAN対応可能な8フレーム列を送信 テストパケット受信:ラインレート、フレーム損失率、レイテンシータイムを測定表示 チャート表示のカラー設定可能 |
周囲温湿度 | 動作温度:0〜40℃ 保存温度:-10〜50℃ 湿度:85%RH以下(結露なし) |
電源 | USBバスパワー動作 (最大3W) |
本体 外形寸法・重量 | 95(W)×77(D)×20(H) mm 約210g |
動作環境 | パソコン:USB2.0ポートのあるPC/AT互換機 Pentium4 1.6GHz以上、メモリー256MB以上 OS:Windows 2000/XP |
標準構成品 | アナライザ本体、解析ソフトCD、USB分岐延長ケーブル、取扱説明書、保証書 |
[出荷開始]
2007年11月中旬 (予定)[技術的なお問合せ先]
本社、技術開発部 吉田 または 今野TEL:075-693-0161 FAX:075-693-0163
Email: こちら
以上