PRODUCT / 商品情報

OP-SB85IR

赤外線通信用拡張セット
OP-SB85IR

標準価格: \76,000 (税抜)
通信アナライザーにセットして利用します。
適合機種: LE-8200A/LE-8200
○ 販売終了製品

概要

OP-SB85IR

IrDA(SIR/MIR/FIR)やASKの双方向の赤外線通信をモニター可能な専用赤外線受光ポッドが付属する拡張セットです。

計測対象データ中のIrLAPプロトコルを自動判定し通信速度を自動的に切り替えて追従する赤外線通信モニター機能や最高4Mbpsで赤外線通信データを発光出力するシミュレーション機能、またアナログ波形測定機能を備えています。

 


@ モニター用ポート(受光部)
赤外線通信データを取り込みます。

A シミュレーション用ポート(発光部)
赤外線通信データを出力します。

B 26 ピン コネクタ
アナライザー本体と接続します。

IrDAの通信速度に自動追従

一般にIrDAプロトコルの赤外線通信は、通信速度9600bpsで始まり通信途中で速度が変化します。一般的なプロトコルアナライザーでは計測処理中に測定条件を変更できないため、通信途中でIrDAのデータを捉えられなくなります。
OP-SB85IRでは対象機器間のIrLAP手順を監視し自動的に測定条件を切替えます。通信途中でSIRモード(9600bps)からFIRモード(4Mbps)に切り替わる場合でも、途切れることなくIrDA 手順の通信の流れを測定することができます。

通信フレームフォーマットは自動的に決定

<IrDAの通信条件設定画面>

通信速度に応じて、SIR/MIR/FIR の通信フレームフォーマットは自動的に決定されます。通常、IrDAをモニターするときは、9600bpsに設定するだけで測定を開始できます。

通信速度:2400bps、9600bps、19.2Kbps、38.4Kbps、57.6Kbps、115.2Kbpsの時は、SIRフォーマットになります。

フレームフォーマット 調歩同期準拠
[ BOF ]+[ ADDR ]+[ control ]+
[ information ]+[ FCS ]+[ EOF ]
データ透過処理 エスケープコード7D
*C0(BOF)、C1(EOF)、 7D の制御コードを
送信時は、先に7Dを付加し、
各制御コードを20hでXORしたデータを送信
C0(BOF) → 7D E0
C1(EOF) → 7D E1
7D → 7D 5D
アボート 7D C1

通信スピードが、0.576Mbps、1.152Mbpsの時は、MIRフォーマットになります。
フレームフォーマット HDLC準拠
[ STA ]+[ STA ]+[ ADDR ]+[ control ]+[ information ]+[ FCS ]+[ STO ]
STA 開始フラグ, 01111110 binary
ADDR 8 bit アドレスフィールド
Control 8 bit コントロールフィールド
Information 情報フィールド最大 2045 = (2048 - 3) bytes
FCS CCITT 16 bit CRC
STO 終了フラグ, 01111110 binary
アボート 7D C1

通信スピードが、4Mbpsの時は、FIRフォーマットになります。

フレームフォーマット 4 Pulse Position Modulation (4PPM) encoding方式
[ PA ]+[ STA ]+[ ADDR ]+ [ control ]+[ information ]+[ FCS ]+[ STO ]
PA プリアンブル, 1000 0000 1010 1000 binary
STA 開始フラグ, 0000 1100 0000 1100 0110 0000 0110 0000 binary
ADDR 8 bit アドレスフィールド, 4PPM format
control 8 bit コントロールフィールド, 4PPM format
information インフォメーションフィールド最大 2045 = (2048 - 3) bytes
FCS CCITT 32 bit CRC, 4PPM format
CRC(x)=x32+x26+x23+x22+x16+x12+x11+x10+x8+x7+x5+x4+x2+x+1
STO 終了フラグ, 0000 1100 0000 1100 0000 0110 0000 0110 binary
アボート 7D C1

IrDAのデータの流れを判りやすく翻訳表示

モニター中でもデータ表示画面から翻訳表示画面に[Data]キーでワンタッチ切替え可能。IrDA通信データフレームのコントロールフィールドの内容を詳細に解析できます。

[ IrDAモニター表示例 ]
表示
内容
意味
SD SD側のフレームであることを示します。
RD RD側のフレームであることを示します。
Time フレームを受信した時間を表示します。※1
Ad アドレスフィールドの内容を16進数で表示します。
Type フレームタイプをニモニック表示します。
NS フレームシーケンス番号を10進数で表示します。
PF PFビットの論理を表示します。
NR フレームシーケンス番号を10進数で表示します。
FC ブロックチェックの結果を表示します。
Ifield インフォメーションフィールドのデータを先頭8バイトを16進数表示します。
※1:表示させるためには、レコードコントロール(Record contorol)画面でTime stamp項を"Off"以外に設定する必要があります。
U (unnumbered) Format : bit0,1が共に1
7
6
5
4
3
2
1
0
Command / Response のTYPE名称
1
0
0
P
0
0
1
1
SNRM (Set Normal Response Mode) command
0
1
0
P
0
0
1
1
DISC (Disconnect) command
0
0
0
P
0
0
1
1
UI (Unnumbered Information) command
0
0
1
P
1
1
1
1
XID (exchange station identification) command
1
1
1
P
0
0
1
1
TEST command
1
0
0
F
0
0
1
1
RNRM (request normal response mode) response
0
1
1
F
0
0
1
1
UA (unnumbered acknowledgment) response
1
0
0
F
0
1
1
1
FRMR (Frame Reject) response
0
0
0
F
1
1
1
1
DM (disconnected mode) response
0
1
0
F
0
0
1
1
RD (Request disconnect) response
0
0
0
F
0
0
1
1
UI (Unnumbered Information) response
1
0
1
F
1
1
1
1
XID (exchange station identification) response
1
1
1
F
0
0
1
1
TEST response
S (supervisory) Format : bit0が0、bit1が1
7
6
5
4
3
2
1
0
Command / Response のTYPE名称
Nr
Nr
Nr
P/F
0
0
0
1
RR (receive ready) command/response
Nr
Nr
Nr
P/F
0
1
0
1
RNR (receive not ready) command/response
Nr
Nr
Nr
P/F
1
0
0
1
REJ (reject) command/response
Nr
Nr
Nr
P/F
1
1
0
1
SREJ (selective reject) command/response
I (information) Format : bit0が1
7
6
5
4
3
2
1
0
Command / Response のTYPE名称
Nr
Nr
Nr
P/F
Ns
Ns
Ns
0
INFO (information) command/response

アナログ波形測定機能

2チャンネルの最大40Mサンプル/秒、±12Vに対応するアナログ電圧波形測定により、詳細な波形観測を手軽に実現できます。これら機能は、ハード的な問題点の究明だけでなく、データ通信関係の教育用途にも最適です。



高級テストクリップ付のプローブケーブルが付属しています。

仕様

計測インターフェース 赤外線 受発光素子:HSDL-3602相当
測定信号 SD, RD
拡張プロトコル IrDA1.1(SIR/MIR/FIR), ASK方式
通信テスト機能 モニター、シミュレーション
通信速度 2400bps, 9600bps, 19.2Kbps, 38.4Kbps, 57.6Kbps, 115.2Kbps, 576Kbps, 1.152Mbps, 4Mbps
速度自動追従 IrLAPプロトコルを解析し、測定対象の通信速度に自動追従が可能※1
SIRフレーム形式 調歩同期準拠 (速度2400bps〜115.2Kbpsの時)
[ BOF ]+[ ADDR ]+[ control ]+[ information ]+[ FCS ]+[ EOF ]
連続するBOFの2個目以降を取り込まない設定が可能
MIRフレーム形式 HDLC準拠 (速度576Kbps, 1.152Mbpsの時)
[ STA ]+[ STA ]+[ ADDR ]+[ control ]+[ information ]+[ FCS ]+[ STO ]
FIRフレーム形式 4PPM encoding方式 (速度4Mbpsの時)
[ PA ]+[ STA ]+[ ADDR ]+ [ control ]+[ information ]+[ FCS ]+[ STO ]
出力発光レベル シミュレーション時の赤外線発光強度を2段階に切換可能
アナログ波形解析 2チャンネルの信号電圧を測定しアナログ波形表示※2
サンプリング周期 :1KHz 〜40MHz (15 ステップ),4Kポイント
測定レンジ :±6V / ±12V
デジタル波形解析 赤外線の発光状態をデジタル波形表示可能 (発光Low/消灯High)※3
サンプリング周期 : 1mS周期〜 10nS周期, 16 ステップ
構成品 専用拡張ボード,赤外線計測ポッド, 中継ケーブル[長さ:800mm],
3線プローブケーブル(LE-3LP2)
※1:IrSimpleプロトコルの場合は通信速度の自動追従はできません。IrSimpleの転送データ部分のみの測定で良い場合は速度設定を4Mbpsにすれば可能です。
※2:周辺回路の測定に利用します。赤外線発光信号そのものは観測できません。
※3:モニター時のみ。シミュレーション時は赤外線発光素子への送信データ信号が観測されます。