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2009年3月19日

次世代車載通信規格FlexRayに対応した通信計測ボード 「 OP-SB88 」 を開発

(株)ラインアイは、車載用の高速通信規格FlexRayのデータ観測とテストフレーム出力を実現したマルチプロトコルアナライザーLE-8200用拡張計測ボード 「 OP-SB88 」を開発、2009年4月1日より出荷開始いたします。
敬具

[発売の背景]

高い安全性と快適性が求められている次世代の自動車では、より高度で複雑な制御システムを実現するため、現在標準の車載通信規格CAN/LINから、大量データを高速かつ高い信頼性で伝送可能な次世代車載通信規格FlexRayへの移行が検討されています。FlexRayの評価では、ICメーカーが提供するFlexRay評価基板にテスト用プログラムを組み込んで評価環境を作る方法が一般的ですが、プログラム作成などに多くの時間が必要でした。複雑な通信パラメータからなるFlexRayネットワークを簡単にシミュレートでき、簡単な操作でその通信の流れを観測できる小型軽量の通信計測器が強く求められていました。

[商品の概要]

OP-SB88は、電池駆動ポータブル通信アナライザーLE-8200のインターフェース拡張スロットに装着して使用するFlexRay通信用の計測用拡張ボードです。OP-SB88で計測したFlexRayフレームはLE-8200の100Mバイト大容量キャプチャーメモリーに記録され、大型カラーLCDにリアルタイムで表示できます。10Mbps、5Mbps、および2.5MbpsのFlexRay通信に対応でき、FlexRay独特の約50個の通信パラメータを設定することなく、通信速度の選択だけでFlexRayのデータを簡単に観測できます。特定IDや特定サイクルカウンタのフレームを選択的に観測できるフィルタ機能や特定データ検出時に測定を自動停止するトリガー機能を標準装備。通信フレームと共に外部信号4点の電圧変化を計測できるので、通信データに対する機器の出力応答を確認できます。FlexRay機器の動作を代行するシミュレーション機能は、非コールドスタートノードの評価環境を提供するため、シミュレーション用の2つのコールドスタートノードを内蔵。テスト用ペイロードデータを256種類以上事前登録でき、繰り返し送信するだけでなく、キー操作によるイベント送信もできるので、各開発フェーズで要求される通信テスト環境を効率的に実現します。小型、軽量で、電池駆動も可能なため、電源が取りにくい狭い車内に持ち込んでの現場テストにも最適です。

[特 徴]

  1. 10Mbps、5Mbps、および2.5MbpsのFlexRay通信に対応
  2. 通信速度を設定するだけでFlexRayデータのモニター観測が可能
  3. 特定のIDやサイクルカウンタのフレームのみを観測できるフィルタ機能を装備
  4. 通信データと共に最大4点の外部信号の論理と電圧変化を同時計測
  5. 2つのコールドスタートノードを内蔵し、非コールドスタートノードの評価にも対応
  6. サイクルカウンタ指定やデータスイープ指定などが可能な自動繰り返し送信機能
  7. 指定フレーム毎に指定ペイロードをキー操作で切り替え可能なイベント送信

[主な仕様]

プロトコル FlexRay  V2.1A
電気的インターフェース TJA1080 / SN65HVD3088Eをアナライザー本体から選択可
通信速度 10Mbps、5Mbps、2.5Mbps  A/Bチャネル共通
モニター機能 FlexRayデータをフレーム単位で記録・表示、ヘッダ/フレームCRCエラー判定、
タイムスタンプ(9桁、単位1mS/100μS/10μS/1μS)記録・表示
記録容量 最大100Mバイト(アナライザー本体のキャプチャメモリーに記録)
フィルタ機能 指定したインジケータ、ID、サイクルカウンタのフレームのみ記録・表示
トリガー機能 特定フレーム最大16データ、外部信号を検出時に測定を自動停止
シミュレーション機能 事前登録16フレームを指定サイクルカウンタで連続自動送信
事前登録16フレームの各ペイロードデータ16種類をキー操作により送信
外部信号入力 外部信号4点の論理とその電圧値をデータと共に記録、表示

[技術的なお問合せ先]

本社、技術開発部    TEL:075-693-0161  FAX:075-693-0163
以上
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