Usage Tips / 製品活用ガイド
昨今のあらゆる機器のネットワーク化に伴って、通信監視においてもシリアル通信などを遠隔からモニタリングされたいというご要望をお聞きします。弊社のLE-8200A等のスタンドアロン型アナライザーでは、LE-PC800GやLE-PC300GといったPCソフトと通信変換機SI-60Fを併用することにより、簡単に遠隔地からネットワーク経由での通信モニタリングを実現できます。
以下に設定方法の例をご紹介します。
1台のPCから複数のアナライザーを同時にモニタリング可能
SI-60FにIPアドレスを設定
SI-60F付属のソフトを使用し、取扱説明書の指示に従ってSI-60Fに固定IPアドレスを設定します。(※IPアドレスの設定についてはネットワークに支障がないよう設置先のネットワーク管理者にご相談ください)
設定完了後、アナライザーとSI-60Fをアナライザーに付属のAUXケーブル(LE2-8V)で接続します。接続後、アナライザー側でAUX ポートについて以下のように設定します。
(※通信速度は115.2kbpsまたは230.4kbpsで設定します。アラナイザーの設定値とSI−60Fの設定値は同じにします。)
PCにPCリンクソフトをインストールし設定する
取扱説明書の指示に従ってPCにPCリンクソフト(LE-PC800G、LE-PC300G等)をインストールします。インストール後、「リモート」の「リモート設定」をクリックし、「接続」の「接続方法」で「「SI-60 経由」を選択します(SI-60F利用でも「SI-60経由」で問題ありません)。
その他の設定項目については下記の通りです。
以上で基本的な設定は完了です。それ以外の計測データの保存先設定や実際のソフトの使用方法などはPCリンクソフトの取扱説明書をご参照ください。
以下はLE-8200AとLE-2500を接続し、PC上からLE-8200Aのシュミレーションモードを操作してデータを送受信・モニタリングした際の様子です。
通信速度は19.2Kbps、全二重RS-232C通信で1キロバイトのデータを10msの間隔(アイドルタイム)で送受信しているものを、エラーなくモニターできました。データ表示の一例
PC上でアナライザーの画面をエミュレートして実際の使用感覚での遠隔操作も可能
なお、注意点としてはアナライザー側の通信計測速度が高速な場合、パソコンへのデータ転送が間に合わずHDDへの記録データが欠ける場合があります。
以下は通信速度230.4Kbps、全二重RS-232C通信で1キロバイトのデータを間隔(アイドルタイム)なしで送受信した場合の一例です。10分間の計測中に1回データの欠落が発生しました。
ただし通信速度が速くてもデータを断続的に通信している場合は欠落が発生しない場合があります。以下は230.4Kbpsの通信で1キロバイトのデータを460msの間隔で送受信したものをモニターしたものです。この場合、データ欠落なくモニターができました。
PCリンクソフトのLAN経由で欠落なく対応できる速度は実効通信速度で最大40Kbpsとなっています。例えば、通信速度が1Mbpsの測定対象でも、1秒毎に 2Kバイトのデータを断続的に通信している場合は、実効速度が20kbps 程度となるので、測定データを取り逃すことなく記録できます。
PCリンクソフト使用時のその他の注意点: