Usage Tips / 製品活用ガイド

■ LAN経由で遠隔モニタリング(LE-8200A等のスタンドアロン型アナライザーを用いて)

2016年 7月22日

昨今のあらゆる機器のネットワーク化に伴って、通信監視においてもシリアル通信などを遠隔からモニタリングされたいというご要望をお聞きします。弊社のLE-8200A等のスタンドアロン型アナライザーでは、LE-PC800GやLE-PC300GといったPCソフトと通信変換機SI-60Fを併用することにより、簡単に遠隔地からネットワーク経由での通信モニタリングを実現できます。

以下に設定方法の例をご紹介します。

1台のPCから複数のアナライザーを同時にモニタリング可能

 

その他の設定項目については下記の通りです。

 

 

以上で基本的な設定は完了です。それ以外の計測データの保存先設定や実際のソフトの使用方法などはPCリンクソフトの取扱説明書をご参照ください。

以下はLE-8200AとLE-2500を接続し、PC上からLE-8200Aのシュミレーションモードを操作してデータを送受信・モニタリングした際の様子です。

通信速度は19.2Kbps、全二重RS-232C通信で1キロバイトのデータを10msの間隔(アイドルタイム)で送受信しているものを、エラーなくモニターできました。

データ表示の一例

 

PC上でアナライザーの画面をエミュレートして実際の使用感覚での遠隔操作も可能

 

なお、注意点としてはアナライザー側の通信計測速度が高速な場合、パソコンへのデータ転送が間に合わずHDDへの記録データが欠ける場合があります。

以下は通信速度230.4Kbps、全二重RS-232C通信で1キロバイトのデータを間隔(アイドルタイム)なしで送受信した場合の一例です。10分間の計測中に1回データの欠落が発生しました。

 

 

ただし通信速度が速くてもデータを断続的に通信している場合は欠落が発生しない場合があります。以下は230.4Kbpsの通信で1キロバイトのデータを460msの間隔で送受信したものをモニターしたものです。この場合、データ欠落なくモニターができました。

 

 

PCリンクソフトのLAN経由で欠落なく対応できる速度は実効通信速度で最大40Kbpsとなっています。例えば、通信速度が1Mbpsの測定対象でも、1秒毎に 2Kバイトのデータを断続的に通信している場合は、実効速度が20kbps 程度となるので、測定データを取り逃すことなく記録できます。

 

PCリンクソフト使用時のその他の注意点:

:   遠隔モニタリング時、アナライザーの電源はONである必要があります。接続中にアナライザーの電源を切断しないでください。
:   PC が省電力モードになると、PC リンクソフトの接続が切れますので、連続測定するときは、必ずPC の省電力モードを off にしてください。
:   PCリンクソフトは拡張セットによって対応していないものがあります。各PCリンクソフトの商品情報でご確認ください。