LANパケットの正確な送受信タイミングを調べる方法はありますか?
パケットの送受信タイミング(パケット間隔時間)は測定データに付加されるタイムスタンプで確認できます。
LE-580FXのTAPモードで記録されるタイムスタンプは、パソコンの処理タイミング(パソコンのUSB転送性能など)によって数μ秒〜数十μ秒以上ばらつくことがありますが、付属ソフトLE-580FX WindowのPGモードのキャプチャ機能で記録されるタイムスタンプは、測定開始後の4〜127パケット目に記録されるタイムスタンプに限られますが、±1μ秒の精度で測定できます。
PGモードは、テストパケットを任意に設定した転送レートで出力して、その応答や遅延時間を調べるときに利用します。PGモードのキャプチャ機能は、この応答パケットのタイムスタンプを前記の条件で正確に記録できますが、測定対象がRxラインに限られるため、端末間の送受信パケット(Txライン と Rxライン)を測定するには、ポートミラーリング機能がついたハブの併用が必要になります。以下が具体的な利用イメージです。
- ハブのポートミラーリング機能を設定します。(ハブの取扱説明書をご覧ください)
- ハブの通常のポートにそれぞれの端末を接続します。
- ハブのミラーポートと、LE-580FXのA・Bいずれかのポートを接続します。
- 付属ソフトLE-580FX Windowを起動し、「PG」ボタンを押してPGモードに切り替えます。
- LE-580FX Windowのメニューバーで「キャプチャ」->「ウィンドウ」->「Port A」あるいは「Port B」を押して、キャプチャウィンドウを開きます。
- キャプチャ開始ボタンを押して測定を開始します。
- モニタしたい端末間の送受信パケットを流します。
- キャプチャされたパケットの4〜127パケット目に記録されたタイムスタンプを利用して送受信タイミングを確認します。但し、このモードでのLE-580FXのタイムスタンプの測定誤差±1μ秒と、ハブのスイッチング遅延時間のばらつきを考慮する必要があります。