アナログ信号(電圧・電流・温度)を高精度に測定、記録
<端子台は脱着可能>
8点のアナログ信号(電圧・電流※1・温度※2)を高精度に測定できるコンパクトなデータロガーです。測定値は本体のSDカードに記録するだけでなく、USBまたは無線LAN経由でパソコンに転送して表示・記録することも可能です。高精度アナログ処理回路を内蔵し、電圧レンジは24bit、電流レンジは23bitでの記録が可能です。アナログ値は指定の時間周期(10ミリ秒~60分)でタイムスンプ付きで記録され、CSVファイルとして保存されます。
換算機能でセンサの出力値を物理量に変換
標準付属のソフトウェア LE-LINK91で測定したアナログ測定値を物理量に変換してグラフに表示することができます。センサから出力される電圧値や電流値を距離や圧力などに換算してグラフに表示できるので、状況の変化を直感的に見ることができます。
<設定例>
0~10mの水位を4-20mAの電流で出力する水位センサの場合、次のように設定することでグラフには水位(m)に換算されて表示されます。
熱電対による温度測定
熱電対の熱起電力から温度の計測を行なうことも可能です。JIS規格の8種類の熱電対(K, J, T, E, N, R, S, B)に対応しています。機器や環境の温度変化を、電圧や電流の変化と合わせてロギングすることも可能です。
<熱電対の設定>
<熱電対 利用イメージ>
アナログ測定値を条件にした測定制御
測定したアナログ値を条件にして測定の開始・停止を自動的に制御できます。センサが出力する電圧が指定したしきい値以上のときだけ測定・記録したい場合などに利用できます。
<測定値による測定開始・停止のイメージ>
パソコンと無線LAN接続でリモート計測
USB接続だけではなく、Wi-Fi接続によるPC接続に対応。Wi-Fiアクセスポイント経由で接続するステーションモードと、計測器がアクセスポイントとなって接続するアクセスポイントモードが選択できます。無線電波条件が悪い場合のデータ欠落に備えて、Wi-FiによるPCへのデータ転送とSDカードへのデータ記録を両方行なうこともできます。
活用しやすいタイムスタンプ付きのログデータ
8点のアナログ値(AI1~8)の測定データは、電圧・電流は有効数字6桁で、熱電対の温度は0.1℃単位で記録されます。測定データは1/100秒単位のタイムスタンプと共に記録され、CSV形式で保存されるため、表計算ソフトなどでの活用も容易です。
単体計測時のログファイルを転送可能
パソコンを使用せずに単体計測中のSDカードのログファイルを計測を止めずに必要なタイミングでWi-Fi経由でパソコンに転送できます。遠隔地にある本体までSDカードを取りに行かなくてもログファイルをダウンロードして内容を確認することができます。
<le900_filedownloader 操作画面>
制御コマンドやサンプルプログラムを公開
本機の設定用・アナログ値取得用コマンドやそれを利用したサンプルプログラムを弊社ホームページからダウンロード可能。WindowsやLinuxベースの独自アプリケーションソフトを作成して測定システムを構築できます。
<制御コマンドの例>
AI1 のアナログ入力レンジを+-10Vに設定
PC ---> AAh B1h 00h 00h 02h 01h 02h 61h ---> LE-918R
LE-918Rからの確認応答
PC <--- 55h B1h 00h 00h 00h 07h <--- LE-918R
ログデータはシグナルソース LE-930R/LE-940Rから再現出力可能
コンパクトかつ堅牢な設計で現場への設置にも最適
手のひらサイズの本体は、-10~+50℃で利用可能。USBバスパワー動作だけでなく、別売ACアダプタなど外部DC電源でも動作可能です。SDカードスロットとUSBコネクタには防塵カバーを装備。オプションで35mmDINレールへの取り付けにも対応し、対象設備への固定や検査ラインへの組み込みも簡単です。計測対象との接続部分は、結線しやすい着脱式端子台を採用しています。
また、スーパーキャパシタを効果的に利用した瞬停時バックアップ制御※により、SDカードへの記録中に停電になってもSDカードの破損を防ぎ、貴重なログファイルを守ります。
<防塵キャップを装備>